2015年3月21日
【日本語教師養成講座】模擬授業で実践!初級実習
熊本校の日本語教師養成講座では、
2月〜3月に「初級実習」というカリキュラムに入りました。
外国の方々をモデルスチューデント(学習者役)としてお呼びして、
受講生は日本語教師(先生役)になって模擬授業を行う実習です。
この“初級”というのは、日本語レベルが初級の外国人が対象ということ。
つまり、「初級実習」というのは、まだ日本語に不慣れな学習者向けの授業を
行うというわけです。
数名の受講生さんの授業を見学させていただきました。
それぞれの授業の一部分をご紹介します!
↓↓以下、“先生”は模擬授業中の受講生さんのこと↓↓

▼嶋松正子さんの授業▼
テーマ:「て形」(“て”で終わる形の動詞)
例文:119番に電話をかけています。
動詞は活用の仕方によって3種類(3つのグループ)に分けられます。
※どんなふうに分けられているかは…Googleさんに頼ろう。
2グループ 例: 見ます ⇒ 見て 食べます ⇒ 食べて
3グループ 例: します ⇒ して 来ます ⇒ 来て
“ます”を取って“て”をつければ「て形」になります。
1グループ
例: 書きます ⇒ 書いて 読みます ⇒ 読んで 待ちます ⇒ 待って
1グループは、2・3グループのように“ます”を取って“て”をつけるだけとは
いかないようです。

先生の用意したイラストを見ながら、「て形」を使ってみました。
会話形式の文章を作って、学習者同士で会話します。
「何をしているのですか?」 「バスを待っています。」
さまざまな文章を作って、練習をしました。

最後に、『て形の歌』という、知る人ぞ知る歌もみんなで歌いました。
「て形」を歌のリズムに合わせて覚える方法のようです。
因みに『サンタが町にやってくる』の替え歌でした。
※て形の歌は、いろんな歌のバージョンで作られてるみたいですよ。
「て形」を覚えるといろんな文章に使えます。基本です。

▼佐藤友子さんの授業▼
テーマ:「あげます」「もらいます」
ホワイトボードに貼られた文章や用意されたイラストを見ながら、
「私は〜に、〜をあげました。」「わたしは〜に、〜をもらいました。」
という日本語を練習します。
「先生に本をあげます。」 「先生に本をもらいます。」
「友達にピザをあげます。」 「友達にピザをもらいます。」
「△△に本をあげます。」 「◇◇にピザをもらいます。」
(△△、◇◇は学習者の名前)
準備されたイラストボードには、アイテムが動く仕掛けまであったり。
下の写真だと、「あげます→もらいます」に合わせて赤い傘が移動してるんですよ。

学習者の実体験をもとに文章を作ります。
「△△さんは去年、友達の誕生日に★★をあげました。」
イラストに描かれているシチュエーションを見ながら、
会話の中での“あげます”“もらいます”を学びます。
Aさん「その時計、素敵ですね!」
Bさん「ありがとうございます。去年、父にもらいました。」
Aさん「いいですね!」
それから学習者がAさん役・Bさん役になって、このセリフを復唱しました。

最後に、もう一度“あげます”“もらいます”の例文を全員で復唱しました。

▼神田麻衣さんの授業▼
テーマ:「〜てください」
例文:写真をとってください。
「どうぞ、〜てください」の練習。
イラストを見ながらいろいろ文章を作り、その文章を練習します。
全員で復唱した後、学習者一人一人が声に出して言います。
「どうぞ、入ってください。」 「どうぞ、座ってください。」 「どうぞ、飲んでください。」

「すみません、〜てください」の練習。
Aさん「すみませーん!」 Bさん「はい。」
Aさん「すみませんが、ノートを見せてください。」 Bさん「はい、どうぞ。」
学習者がそれぞれAさん役またはBさん役になり、セリフを復唱します。
この後もセリフの中身を変えて、「すみません、〜てください」を練習しました。

「〜てください」は、人にお願いをするときによく使う言葉です。

▼永村洋藤さんの授業▼
テーマ:「〜てもいいですか」
例文:椅子に座ってもいいですか?
相手に尋ねる(許可を求める)ときに使う言葉です。
「〜てもいいですか?」と聞かれて、
いいときは「ええ、いいですよ。どうぞ。」
ダメなときは「すみません、ちょっと…。」と断ります。
ホワイトボード(動詞やイラストが掲示されている)を見ながら、
「〜てもいいですか?」の文章をいくつも作って練習します。
学習者の一人が言う→全員で復唱 という形でも練習しました。

ケーキ・ペン・電話のイラストを見て
「ケーキを食べます」 「ペンを借ります」 「電話をかけます」
という文章を作り、これを「〜してもいいですか?」に変えます。
「ケーキを食べてもいいですか?」 「ペンを借りてもいいですか?」
「電話をかけてもいいですか?」
会話文も練習します。
「ちょっとすみません。」 「はい。」 「このカタログをもらってもいいですか?」
「ええ、どうぞ。」 「どうも、ありがとう。」
「ちょっとすみません。」 「はい」 「煙草を吸ってもいいですか?」
「すみません、ちょっと…。」
学習者同士がペアになって、会話形式の例文を練習します。

因みに、教材として用意したイラストは、先生の娘さんに描いてもらったそうです。
う、うまい…!(・∀・)

▼森安眞津子さんの授業▼
テーマ:「〜ないでください」
例文:写真を撮らないでください。
「大きな声を出さないでください。」 「海の近くに行かないでください。」
「たばこを吸わないでください。」・・・などなど、文章をいくつも作りました。

それから、「ます形」から「ない形」への変換も行います。
例: ます形 「行きます」 「食べます」 ⇒ ない形 「行かない」 「食べない」
単語(動詞)を見せて、「〜ないでください」に変えたりもします。
例: 帰ります ⇒ 帰らないでください
さまざまな場面での「〜ないでください」を作って練習しました。


受講生一人ひとり、作成した教材や授業のやり方は実に様々でした。
皆さんそれぞれ凝った教材を準備されていましたよ。
教壇に立ってみて初めて分かることも多々あったと思います。
とある受講生さんは、
「もっと学習者に、質問するなどコミュニケーションをとればよかった〜」と
実習を振り返って内省していらっしゃいました。
今後行われる「中上級実習」や、模擬じゃない本番(日本語教師になってから)の
授業に、きっとこの日の経験も活かされるはずです。
「教壇に立てる力」を養うのは並大抵のことではないと思いますが、熊本校で
存分に学んくださいね。

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▼日本語教師養成講座に関するお問い合わせはこちら▼
フリーコール 0120-15-4149
2月〜3月に「初級実習」というカリキュラムに入りました。
外国の方々をモデルスチューデント(学習者役)としてお呼びして、
受講生は日本語教師(先生役)になって模擬授業を行う実習です。
この“初級”というのは、日本語レベルが初級の外国人が対象ということ。
つまり、「初級実習」というのは、まだ日本語に不慣れな学習者向けの授業を
行うというわけです。
数名の受講生さんの授業を見学させていただきました。
それぞれの授業の一部分をご紹介します!
↓↓以下、“先生”は模擬授業中の受講生さんのこと↓↓


テーマ:「て形」(“て”で終わる形の動詞)
例文:119番に電話をかけています。
動詞は活用の仕方によって3種類(3つのグループ)に分けられます。
※どんなふうに分けられているかは…Googleさんに頼ろう。
2グループ 例: 見ます ⇒ 見て 食べます ⇒ 食べて
3グループ 例: します ⇒ して 来ます ⇒ 来て
“ます”を取って“て”をつければ「て形」になります。
1グループ
例: 書きます ⇒ 書いて 読みます ⇒ 読んで 待ちます ⇒ 待って
1グループは、2・3グループのように“ます”を取って“て”をつけるだけとは
いかないようです。

先生の用意したイラストを見ながら、「て形」を使ってみました。
会話形式の文章を作って、学習者同士で会話します。
「何をしているのですか?」 「バスを待っています。」
さまざまな文章を作って、練習をしました。

最後に、『て形の歌』という、知る人ぞ知る歌もみんなで歌いました。
「て形」を歌のリズムに合わせて覚える方法のようです。
因みに『サンタが町にやってくる』の替え歌でした。
※て形の歌は、いろんな歌のバージョンで作られてるみたいですよ。
「て形」を覚えるといろんな文章に使えます。基本です。


テーマ:「あげます」「もらいます」
ホワイトボードに貼られた文章や用意されたイラストを見ながら、
「私は〜に、〜をあげました。」「わたしは〜に、〜をもらいました。」
という日本語を練習します。
「先生に本をあげます。」 「先生に本をもらいます。」
「友達にピザをあげます。」 「友達にピザをもらいます。」
「△△に本をあげます。」 「◇◇にピザをもらいます。」
(△△、◇◇は学習者の名前)
準備されたイラストボードには、アイテムが動く仕掛けまであったり。
下の写真だと、「あげます→もらいます」に合わせて赤い傘が移動してるんですよ。

学習者の実体験をもとに文章を作ります。
「△△さんは去年、友達の誕生日に★★をあげました。」
イラストに描かれているシチュエーションを見ながら、
会話の中での“あげます”“もらいます”を学びます。
Aさん「その時計、素敵ですね!」
Bさん「ありがとうございます。去年、父にもらいました。」
Aさん「いいですね!」
それから学習者がAさん役・Bさん役になって、このセリフを復唱しました。

最後に、もう一度“あげます”“もらいます”の例文を全員で復唱しました。


テーマ:「〜てください」
例文:写真をとってください。
「どうぞ、〜てください」の練習。
イラストを見ながらいろいろ文章を作り、その文章を練習します。
全員で復唱した後、学習者一人一人が声に出して言います。
「どうぞ、入ってください。」 「どうぞ、座ってください。」 「どうぞ、飲んでください。」

「すみません、〜てください」の練習。
Aさん「すみませーん!」 Bさん「はい。」
Aさん「すみませんが、ノートを見せてください。」 Bさん「はい、どうぞ。」
学習者がそれぞれAさん役またはBさん役になり、セリフを復唱します。
この後もセリフの中身を変えて、「すみません、〜てください」を練習しました。

「〜てください」は、人にお願いをするときによく使う言葉です。


テーマ:「〜てもいいですか」
例文:椅子に座ってもいいですか?
相手に尋ねる(許可を求める)ときに使う言葉です。
「〜てもいいですか?」と聞かれて、
いいときは「ええ、いいですよ。どうぞ。」
ダメなときは「すみません、ちょっと…。」と断ります。
ホワイトボード(動詞やイラストが掲示されている)を見ながら、
「〜てもいいですか?」の文章をいくつも作って練習します。
学習者の一人が言う→全員で復唱 という形でも練習しました。

ケーキ・ペン・電話のイラストを見て
「ケーキを食べます」 「ペンを借ります」 「電話をかけます」
という文章を作り、これを「〜してもいいですか?」に変えます。
「ケーキを食べてもいいですか?」 「ペンを借りてもいいですか?」
「電話をかけてもいいですか?」
会話文も練習します。
「ちょっとすみません。」 「はい。」 「このカタログをもらってもいいですか?」
「ええ、どうぞ。」 「どうも、ありがとう。」
「ちょっとすみません。」 「はい」 「煙草を吸ってもいいですか?」
「すみません、ちょっと…。」
学習者同士がペアになって、会話形式の例文を練習します。

因みに、教材として用意したイラストは、先生の娘さんに描いてもらったそうです。
う、うまい…!(・∀・)


テーマ:「〜ないでください」
例文:写真を撮らないでください。
「大きな声を出さないでください。」 「海の近くに行かないでください。」
「たばこを吸わないでください。」・・・などなど、文章をいくつも作りました。

それから、「ます形」から「ない形」への変換も行います。
例: ます形 「行きます」 「食べます」 ⇒ ない形 「行かない」 「食べない」
単語(動詞)を見せて、「〜ないでください」に変えたりもします。
例: 帰ります ⇒ 帰らないでください
さまざまな場面での「〜ないでください」を作って練習しました。


受講生一人ひとり、作成した教材や授業のやり方は実に様々でした。
皆さんそれぞれ凝った教材を準備されていましたよ。
教壇に立ってみて初めて分かることも多々あったと思います。
とある受講生さんは、
「もっと学習者に、質問するなどコミュニケーションをとればよかった〜」と
実習を振り返って内省していらっしゃいました。
今後行われる「中上級実習」や、模擬じゃない本番(日本語教師になってから)の
授業に、きっとこの日の経験も活かされるはずです。
「教壇に立てる力」を養うのは並大抵のことではないと思いますが、熊本校で
存分に学んくださいね。

ブログの左側にある「カテゴリ」から「講座説明会&授業体験会」⇒「日本語教師」を
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aakum200 at 13:21│
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